2020.05.19
研究レポート

新型コロナウイルスの影響とその対応に関する実態調査

<調査の背景>

当調査は、事業後継(候補)者であるアトツギの事業における新型コロナウイルスの影響およびその対応の実態を調査する目的で実施しました。

<調査の概要>

・調査期間:2020年5月4~8日
・調査方法:匿名アンケート調査
・調査対象:アトツギU34オンラインサロン会員(メンター※含む)
※ベンチャー型事業承継を実践している34歳以上の経営者
・調査方法:匿名アンケートをオンライン上で配布、回収
・回収件数:34件

<調査対象者の属性>

1.メンター/U34アトツギ会員

2.業種

3.企業の所在地

4.従業員数

5.創業からの年数


<調査結果概要>

・売上減少の影響が出ているのは68%、一方9%は売上増加

・56%が新型コロナウイルス発生後に新規事業を開始

<調査結果詳細>

1.新型コロナウイルスによる売上への影響

新型コロナウイルスの発生前と比較し、68%(23社)が売上減少と回答。

一方で、9%(3社)は売上増加と回答。

2.新型コロナウイルスの発生を受けて新たに取り組んでいることがあるか

計画中も含めると94%(32社)が取り組んでいることがあると回答。

「ない」と回答した6%(2社)はいずれも新型コロナウイルスの売上への影響はほぼなしと回答。

3.2.で「ある」と回答した企業が取り組んでいる内容(複数回答)

最多の67%(23社)が「融資制度や給付金など公的支援の活用」と回答。

56%(19社)は「新規事業など新たな売上の獲得」と回答。

取組内容について具体的な事例は以下の通り

 

4.2.で「ある」と回答した企業が取組にあたって参考にしている事例や相談相手

68%(23社)が「他社の事例」と回答し最多。以下、自社の経営陣53%(18社)、先代44%(15社)、弁護士など専門家29%(10社)が続く。

 

5.その他、回答者からのコメントを一部抜粋

 

<最後に>

今回の調査で、多くのアトツギの企業において新型コロナウイルスの影響により、売上が減少していることが分かりました。一方で、この有事に際して「融資制度や給付金など公的支援の活用」といった守りの対応を迅速に行いつつ、同時に「新規事業など新たな売上の獲得」という攻めの対応にも取り組んでいることも分かりました。

今回の調査アンケートに回答した企業の創業からの平均年数は約66年です。これらの企業はこれまでに多くの不景気を始めとする難局を乗り越えてきています。いかにして危機を凌ぎ、企業の発展に繋げていくかを考える上でアトツギの企業から学ぶべきことは沢山あると考えています。

記事一覧に戻る